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こんにちは。
ヒール選びのパーソナルトレーナーの、松本久美です。
Cinderella Shoes Lab.はぴったりのハイヒールを求める女性のためのフィッティングサロン。
本日も足と靴に関する情報をお届けしていきます!
秋本番!ブーツの季節到来!
もう秋の気配になってきましたね。
そろそろブーツの季節だと思います!
今日はブーツの選び方の話をしていきたいと思います。
皆様、ブーツって結構履きやすいので、冬は常用靴にしてるって方結構多いんじゃないでしょうか。
まぁ、滅多なことではパンプスみたいにパカパカと脱げませんし、
この記事でも書いた様に、サンダルみたいに切り口がガンガン食い込むことも少ない。
そう、ブーツって靴の中ではまだトラブルが起きにくい靴種なんです!
でもね、選び方をちゃんと踏まえないと、そんなブーツでさえやっぱり辛い状態に・・・。
ただ、パンプスやサンダルほど選び方が難しい訳じゃないので、靴選び初心者さんはここからスタートするのはとっても良いと思います♪
いきなり難しいやつだと心が折れるので・・・苦笑
ブーツがトラブルになりにくい理由
それは、足が覆われている革の面積が広いと言う事。
靴って、基本的には前滑りをするもの。
歩いていると足は前に行こうとしますが、靴が地面に着地した瞬間に摩擦で靴は後方に引っ張られます。
ヒールのある無しに関わらず、基本的に靴は前滑りがおこる構造になっているんですね。
足が爪先に突っ込んで、指が当たって痛くなる事を防ぐために、足囲などの趾よりも後ろの部位でにしっかり圧力を加えて留める。
それが靴選び、シューフィッティングの基本です。
一方、パンプスとかサンダルって、すごく面積が少ないですよね。
やっぱり滑るのを留めるには、面積が広い方が圧倒的に有利!
パンプスやでズルズルでは、スグに前ずれてしてしまっても、ブーツは広〜〜い面積でガッチリと受け止めてくれる。
だから足が靴の中で泳がずに、しっかりとホールドされ快適な履き心地が得られやすいんです。
パンプスやサンダルなどだと、ちょっとの選び方のミスが激痛になって現れますが、ブーツは多少ミスっても大きなトラブルには発展しにくい。
だから万人がブーツは履きやすいと感じるんです。
ちなみにスニーカーが楽なのも同じ理屈。
覆われている面積が広いからだったのです。
楽が故の落とし穴もあり。
良く聞く意見でこう言うものがあります。
昔はパンプス履いてたから、フィッティングとか興味合ったけど、
今はスニーカーばかりだから必要なくなっちゃいました。
こう言ってる方が居たら、かなり危険な状態・・・!
(私がフィッターだから怒っているわけではない(*>ω<*))
なぜなら、「足の変形」はスニーカでもパンプスでも、合っていない靴ならどれでも起こるから。
その割にスニーカーやブーツは「痛み」として表面に出てこないのです。
だから、ある日…
ふと足が痛くて見てみると、めちゃくちゃ外反母趾になっていた!!
な〜〜んて事が起こりやすいのです。
スニーカーやブーツは、短期的には楽な事が多いです。
靴ズレで皮がむけたり、血が出たりなど、目に見えたトラブルは起こりにくいのです。
でも、ブカブカの靴を履いているととても疲れやすい体質になっていきます。
これは徐々に起こるので、まさか皆さん、それが靴のせいだなんて気がつく人は居ないでしょう。
だから余計に怖い。
パンプスだったら耐えられないくらいに合っていない靴を、
ブーツやスニーカは痛みが出ないが故に履き続け、重大な変形を足に作ってしまう。
これは結構、あるあるです。
私は職業柄、街中では他人の足をず〜〜〜っとみていますが 笑(変質者)
実は変形した足の持ち主は、男性も女性も同じ位います。
けして、ヒールを履く事がある女性の方に、足の変形が多い訳ではありません。
でも足や靴の事を気にしている割合は、女性の方が圧倒的に高いんです。
経産相が行った意識調査では「靴で足が痛くなった事がある」と言う方は、
女性が90%
男性が70%
です。
(男性も結構、多いけど)
これは、女性が履く靴の種類がそうさせているのでしょう。
あなたもブーツが楽だからと言って、サイズの合わないブカブカは選ばないでくださいね。
それが貴方の将来の足を守る事です。
ぜひ、この記事を読んでブーツをしっかり選んでください!
ブーツの選び方はパンプスとはちょっと違う。
ブーツを選ぶときにみるべきポイントは、「足高(そっこう)」と言う部分です。
場所はこちら。
ちょっと靴選びを学んだことのある人なら、「足囲(そくい)」って聞いた事があると思います。
でも、ブーツは足高の方が重要なんです。
足囲よりも!です!!
この足高がぴったりと合っていると、この甲の広い面積でガッチリ足を固定する事ができます。
でも、この足高がブカブカで足と靴の間に隙間がある様だと・・・、パンプスなどの同じ現象が起こります。
痛みは出にくいですが、靴の中で足が泳いでしまい趾などが無意識に靴底を掴む様な動きをします。
すると、足指が曲がったまま変形してしまったり、踏ん張りによって足の筋肉が緊張して歩き方がすり足に。
すり足は足の筋力を使わない歩き方なので、足の筋力退化を招き、どんどん変形が進みます。
ブーツもパンプスも合わなければ足の健康を損なうのは、前述の通り。
でも、足囲が細くて困っていた方にとって、足囲よりも足高だ!って、朗報じゃないでしょうか?
足囲が細い方って市販では靴が買えないので、価格が1.5〜2倍くらいでデザインはシンプルな物しか買えないんですよね。
でも、貴方の足高はどうでしょう??
足高はもしかしたら普通サイズかもしれません。
ただね、足囲も全く関係ない訳ではありません。
足囲が余りにも大きすぎた場合は、いくら足高で前滑りは留まっても、横ぶれしちゃう場合はもちろんNG。
でも横ブレしないなら、普通に売られている靴も買える可能性はゼロではありません。
うちのサロンのお客様も、パンプスは細幅ブランドでないと履けないけど
意外とスニーカーやブーツは普通に売ってる靴でいけちゃったって方、何人もいらっしゃいますので。
ブーツのセルフチェック法
まずは場所の確認です。
こちらは、足の骨の骨格モデル図になりますが骨で言うと、ここ↓(青い線)。
ここの高さが足高です。
では、ここって何の場所なのかっていうと、第二楔状骨(だいにけつじょうこつ)と言う、
上から見ると正方形に近い小さめの骨がある部分です。
ここが、横から見ると一番高いところになります↓。
ここを中心とした、両サイド4〜5センチの帯状のエリアが、ブーツでの体重を支える大切な場所。
実際の足で見ると、男性の足でよく毛が生えてる場所ありますよね。笑
あの辺り↓になります。
ココが、しっかり靴と足が密着している事が大切です。
靴で確認すると、この辺り。
ココが、「みちみちでパンパン!」の状態がベスト!
チェック法は、上記の黄色のエリアを足を入れた状態の靴の上から手で触ります。
そして、足と靴の間に「浮き」がないかを隈なく見ていくのです。
例えばこんなのはNGです↓
ピンクの部分は足と靴が触れているけど、ブルーの部分は隙間がある。
これは、みちみちではありません。
”みちみち”ってどうな状態かって言うと、中身の体積が外側よりもちょっと多いって感じ。
革の表面がパツン!と張ってきて、シワも伸びます。
本当にみちみちの状態だと、外側の革は中身の足に引っ張られて形を変えて行き、どこにも隙間は無いはずなのです。
スキニージーンズを想像していただくと解りやすいかもしれません。
サイズの合ったスキニーって、履くとピタッと肌に沿ってきて、どこにも隙間なんてできないですよね。
伸びのない素材だとどこかに余りが出来るかもしれませんが、革は伸縮性のある素材です。
”みちみちでパンパン”になっているのなら何処にも、一切の隙間はないはずなのです。
是非、ココが全く隙間のないブーツ探してみてください!
「足囲」に縛られると、掘出し物を見失う?!
さて、ココからの季節秋冬物のお買い物が楽しくなってくる季節ですね。
ブーツの購入を考えている方も多いのでは?
是非、ぴったりの物を見つけて欲しいのですが・・・・。
今とても一般的なサイズ(本人は気がついてない方が殆どですが)となって来ている「細幅」の方に、ちょっと質問。
細幅さんって、普通の靴屋さんって素通りですよね。
数えるほどしか、合うブランドなんて無いし。
だから、
ブーツもどうせ普通のブランドの靴は買えないでしょ?
って、思ってませんか?
でもね、あなたは「足高」を測った事はありますか?
実は自分で測るのは、ちょっと難しいと思います。
専門の道具が居るので、プロに計測してもらった場合は解ることも多いと思いますが、
自分で計測する事はちょっと難しい項目となります。
ただ、この「足高」って多分考えたこともなかった人も多いのではないでしょうか。
ブーツも、スニーカーも細幅の方って、細幅をずっと探し続けていますよね。
でも、もしあなたの「足囲」は細幅でも、「足高」が普通サイズなら、ブーツやスニーカーは市販で買えるかもしれません。
まぁ、足囲が細い方は甲も低い方が多いのは確かです。
でもたまに、甲は普通の方もいらっしゃいます。
意外と、そんなに超レアな割合ではありません。
是非、一度「足囲」と「足高」を分けてチェックしてみてください。
もしかしたら、ラッキー!な事が待っているかも、です。
足囲は優先度は低いが、影響はゼロではない。
ブーツには、足囲よりも足高!と言う情報は、細幅さんには朗報だったと思いますが、
もちろん全く合っていないのは、やっぱり無理です。
それはどうやってチェックするのかと言うと、足の横ブレ。
足の前後のズレは、足高がしっかりホールドされていれば、靴の中で足は泳ぎません。
でも左右は?と言うと・・・・。
横ブレが起こっていては踏ん張る事ができません。
チェック法はこんな感じ。
ブーツを履いた状態で、靴底をしっかり地面にくっつけ、
この様に↓かかと(赤丸)を中心にして、指の付け根付近を横に回す(矢印)様に動かします。
この時、靴底が地面にしっかりくっついていると、足だけが動くはずです。
その時に、靴の中で完全に足が横にずれるのを感じたら、それは横ブレのする靴。
選ばない方が良いでしょう。
足囲の影響力はパンプスよりはかなり低くはなりますが、こんなポイントを理解しつつ靴選びをしてくださいね。
どうしても合わない時の対処法は?
足高のことが、だいぶ理解できて来たと思います。
では是非、お手持ちのブーツのチェックをやってみてくだい!
多分…ブカブカだったことでしょう 笑
でもね、パンプスよりは食い込む要素もないので、インソールでのサイズ調整が比較的簡単にできます。
パンプスだと、めっちゃ難しいんですよ。
Aと言うトラブル解消の為にA’と言うインソールを入れたら、足と靴の関係性が変わってBと言うトラブルが新たに発生した。
みたいな事ってあるあるなんですが、ブーツはこう言う超複雑なのがまだ少ない。
なので、こういった所に書きやすい情報(=足の個別の特徴に左右されず、万人に通用するテクニック)として紹介して良いかなと思います。
※ブログやYouTubeに調整の記事が少ないのは、個別性が高すぎるから。足の特徴が違う人が真似しても同じ様にはならないので、混乱を招かない様にあんまり載せてないのです。
さて、実際の方法は。
用意するのは、こういった↑全敷き(中敷きと同じ様な形の全面)タイプのインソール。
これの前後をカットして、中央部分だけを残します。
下記の図で言うと、薄いブルーの部分↓を使用するのです。
そうすると、このブルーの部分↑は足高の真下の位置なので、ココが下から底上げさる形になり、フィット感が増すのです。
厚みとしては、沈み込まない硬いタイプの物なら3mm厚くらいまでに抑えてください。
クッションの様に沈むタイプならもう少し厚くても良いですが、クッションのある靴は足の健康には良くないので、硬い方がオススメです。
3mm以上のインソール敷くのは、ちょっと難しいかもしれません。
それ以上入れないと履けないなら、その靴はやめた方が良いかもしれません。
足に吸い付く様なブーツを見つけよう!
足高がフィットしたブーツは、本当に靴を履いている事を忘れそうになるほど快適です。
あの、足との一体感は一度履いてしまうと、もう二度とブカブカの靴なんて履きたいくないと感じるんです。
(ぴったりの靴はパンプスでも同じですが)
是非あなたも体験してくださいね!
※このブログはYouTubeの記事とほぼ同じ内容です。
動画で見たい方はこちらから!
Written by Kumi Matsumoto
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