こんにちは。
ヒール選びのパーソナルトレーナーの、松本久美です。
Cinderella Shoes Lab.はぴったりのハイヒールを求める女性のためのフィッティングサロン。
本日も足と靴に関する情報をお届けしていきます!
今回は、会員Aさんのレポート第二弾!
第一弾を読みたい方は、こちらから。
目次
会員Aさん スタート直後の3月
最初に調整を希望してお持ちくださった靴は、計測の際に何足かチェックした中で
コレはまだ、大幅なサイズ間違いはないですね。
となった一足でした。
前回のブログでも書いた通り、足指の周辺はどこもかしこも痛いAさん。
計測の際の手持ち靴チェックも、殆ど全てが履き口が痛いし、
足囲が「A幅」という極細足のAさんにとって、一般店舗でかった靴は全て極端にブカブカです。
でも、たった一足だけまだ調整できるかな?というレベルの靴がありました。
それは私も聞いた事がないブランドで、詳しくお聞きすると、デパートの催事で短期間だけのイベント店舗で買ったとの事。
普段は関東には出店していない地方のブランドだそうなのです。
そこの販売担当のおじ様が、「あなたの足にはコレが良い」と言って持ってきてくださったのが、その靴だったそうです。
このブランド、特に細幅ブランドさんでもない様なのでずが、この靴に関しては推定足囲は「B」程度。
うん、そこそこあってる!!
調整の圏内の靴です。
きっと、そのおじ様店員さんは、フィッティングの知識のある方だったのでしょう。
Aさんの細幅を見抜いて、商品の中から最も細いものを勧めてくれたそうです。
ただ、この靴も足長が大きい。
21.5cmのAさんに対して、22.0cmなのです。
きっと皆さんは、0.5cm位のサイズ変更は易々とされる方が多のでは無いでしょうか?
23cmはなんかちょっとキツいな〜。
じゃあ、23.5cmでいっか!
なんて感じで。
コレが後から、めちゃくちゃ大変な事になるんです。
でも、Aさんの手持ち靴は他は23.5cmのEEとかなので 汗
手持ち靴の中でも「まだマシ」な、この靴から着手する事になりました。
何より、この靴は「履き口」が唯一痛く無いたった一足だけの靴だったのです。
最初のトラブルは小指の激痛!
(白い点は痛い場所のシールです 痛いところ多すぎ…苦笑)
調整会の初日。
まだこの靴は一度も外で履いていないとの事だったので、テスト歩行に行ってもらいました。
ちょっと記憶が定かじゃないですが、多分かなり短い時間で
指が激痛です!!(;ω;)
と言ってお戻りになって来ていた様な….?
トラブルの記録を見ると、初期はとにかく指が痛くてどうしようもない、と言う事が記録されています。
なので、ストレッチャーで痛い部分を伸ばすのが最初の作業だった様に思います。
が。
コレも、ちょっとやそっとじゃ、上手くはいかなかったんです….!!
他の会員さんなどは、5〜10分程度ストレッチかけると「あ、コレでもう大丈夫です」と言う方も多い中、
Aさんは調整会の時間丸ごと3時間、ずっと指伸ばしをやっていました…..。(o_o)
初めての作業なので、怖がって力をあまり入れられず、最初は伸ばしの程度自体が弱かったので仕方ないかな?と思っていたのですが….。
その後、どんなに伸ばしても痛みが収まらない….!!
確かに、この靴はラウンドトウとポインテッドトウの中間くらい、Aさんにとってはあまり得意ではない形状です。
「指が当たる」程度のレベルではなく、「靴内で指が丸まってる」状態でした。
「丸まる」ってかなり、相性最悪の状態です。
最初から、ここはヤバそうだなとは思っていましたが、やっぱりヤバかった…。
で、いきなり初回から最終手段とも言える「底はずし」をやらざるを得ませんでした 汗
(上記は既に、目立たなくするために着色した後の状態です。)
靴の底を剥がして、中の「のり代」を引きずり出してくる、うちのサロンでしか余りやらないであろう方法です。
下手すると靴が壊れるので、やる所はほとんどないでしょう。
私は元、靴の製造業なので復元できる技術と道具を持っています。
初回の調整会は、確かここで時間切れ。
私が作業するのよりも、やはり皆さん初めてですし、解らないし、靴が壊れそうで怖いしって感じで、特に初期は時間がかなりかかります。
お客様談ですが、私の作業スピードはだいたいお客様の3〜5倍くらい早いそうです。
私がマンツーで作業してれば、指伸ばしだけで終わる事はなかったでしょうけれど、
「底はずし」と言う最も大掛かりな作業も含む、結構濃密な初回だったのではないでしょうか?汗
毎回違う場所が痛くなる『揺らぎ』は身体の問題?
↑カカトの皮も剥けまくっています…(;ω;)
実はこの靴、2021年の9月30日現在で、まだ調整が完了していません。
5月頃に一度OKが出かかったのですが、夏になって濃いめの色のパンプスは履かない時期が数ヶ月続き….。
秋になって履いてみたら、また春とは違う、別の場所が痛くなっていました。
ただ、春頃は5分のテスト歩行も足を引きずって帰って来られていたのが、現在は夕方くらいから始まるトラブルが対象です。
なので、だいぶ進んではいるのですが、中々完了!とならないのがもどかしい状態ですね。
コレはもう、明らかに身体の歪み、身体のブレが大きい為に靴と足の摩擦が起こっているからだと思います。
私は、トラブルのできる場所によって、大体の原因の予測をつけることができますが、
現在のAさんのトラブルは、足首のグラグラが引き起こしている可能性が高いのです。
コレは歩き方の問題なので、ここからはいくら「調整」を頑張っても、もうこれ以上の履き心地改善は見込めないでしょう。
今後のメインは、やはり身体改善に着手せざるを得ないと思っています。
急がば回れ?ゆっくり進むAさん。
私としては、Aさんは最も身体の課題が多い方なので、一年掛かっても間に合うかどうか解らない、と焦っていました。
だから、私としては「調整」よりも、身体改善を至急でやりたかったのです。
でも、Aさん側があまり急スピードで進む事を望まれませんでした。
ウォーキング会にスタート期の3月〜4月に1〜2回だけ参加されましたが、結構散々でしたね。汗
特に反り腰の状態がひどく、腰が反ったままだと歩く時の正しい重心移動ができないのです。
今だけ腹筋に力入れて、「反り腰」じゃ無い状態作ってください〜!
って言っても、Aさんはできないんですね。
きっと骨盤が前傾じゃ無い状態に、もう長年なった事が無いのでしょう。
「骨盤を後傾させる」が、自力ではできない状態でした。
コレでは、ウォーキングの一番基本となる重心移動の指導が全くできません。
仕方ないので、反り腰対策のストレッチをお教えして、毎日家でやって頂く事に。
ただ、ストレッチも痛すぎて深くはできないとの事だったので、毎日101%を目指してやって下さいとお願いしました。
コレは、時間がかかりそう…。
反り腰を改善するのには、少なくとも1〜2ヶ月くらいはかかるでしょう。
Aさんも、「反り腰が治らないとウォーキング会に来ても、意味がないのでは….」との事で、
暫くは自宅でのストレッチをメインでお願いすることになりました。
時間が経つのは本当に早くて…。
そうこうしていると梅雨にはいってしまい、ウォーキング会は雨で中止になる事も多く。
そして梅雨が明けたら猛暑です…!
Aさん的には7〜8月のウォーキングは熱中症の危険性もあるので、行けませんと。
まぁ、慣れてない人、ちゃんと日差し対策の装備を持っていない方には、結構キツいので仕方ないでしょう。
実際、8月は晴れでも申し込みがゼロでした 苦笑
(私は7月・8月も毎日徒歩通勤なので、全く問題ないのですが!)
で、9月も台風で、中止続き….。
というわけで、最も来て欲しいAさんがウォーキング会にほとんど来ていない、というのが現状なのです。汗
なので、急激な改善はAさんには起こっていません。
でも、実は3〜4月の初期に伝えた小さな身体のケア法。
コレをコツコツと、毎日少しずつ、忘れる時もあるけど、出来るだけ毎日、やってくださっていたそうです。
コレが、徐々に効果を発揮して来ていたのです….!
継続は力なり。
本当、コツコツの力って恐るべしです。
それが、私の目に見えたのは「買物同行」の時だったのです。
初めての細幅靴の専門店。
この間も、ずっと「調整会」だけは必ず通っていらしたAさん。
本当に楽しんで下さっているようでありがとうございますm(_ _)m
当サロンに来る前に買った靴が、数えきれないくらい有るらしいので、それをせっせと調整されています。
でも、全部ブッカブカなのです。汗
コレは、会員さんだから「ダメ元」でお受けしていますが、会員さん意外だと調整不可の靴です。
サイズのあっていない靴が履ける様になるのは確率的には極めて低い。
ましてや、足の状態の悪いAさんは尚更です。
足の状態の良好な他の会員さんで、サイズの合っていない靴をバンバン調整して、履ける様になった方もいましたが。
誰もがそうなるわけではありません。
と言うわけで、「そろそろちゃんと、21.5cmでA幅の靴、買いませんか?」とご提案しました。
調整しても履けない確率が高い靴ばかりをいじって、貴重な会員の期間を無駄に過ごすのも勿体無いですからね…。
やっぱりサイズの力ってすごい。
と言うわけで、訪れたのは細幅専門の靴屋さん「シュープレモ」さん。
Aさんは、私の同行を希望されたので、会員の権利である「マンツーマン」のチケットを利用し
「マンツーマン買物同行」と言う形でご一緒しました。
すると、何と初めて「かかとが脱げない」のに「キツイもない」、
そして「履き口痛くない」と言う靴に巡り会えたのです….!!
特に「履き口痛くない」は私も驚きでした。
今まで、どんな靴でも痛かったのに….!!
ただ、コレは室内の試着なので実際外で履いて見るまでは解りませんが。
でも、セミアーダーの靴は、注文してから数ヶ月後に届くので、早く注文しないと届く頃には会員期間が終わっていた、なんて事にもなりかねません。
いくらセミオーダーだからと言って、Aさんの足の状態で「調整なし」で履ける靴が有るとは考えにくいので…。
このタイミングで行けたのは良かったと思います。
その後「買物同行」で発覚した大きな改善。
春にも、一度「新宿開催」の買物同行会にご参加されたAさん。
一応、ご自身のサイズの細幅靴も試着したのですが、全ての靴で履き口が痛み、
合う靴はゼロと言う結果でした。
もう、後半のAさんは諦めて試着する事を辞めてしまっていた位、足を入れて数秒で「痛ッ!!」となる靴ばかりでした…。
で、9月の「銀座開催」の買物同行会にもご参加されたのですが、
細幅の靴って種類が少ないので、場所が変わっても新宿の時と同じブランド、同じ靴が大半なのです。
だからお互い余り期待はしておらず、新宿の時に激痛だった靴に、ダメもとで足を入れてもらいました。
すると……
あれ……….?
痛くない??
え!!
コレは私もびっくり!!
いつもめちゃくちゃ痛がる、Aさん特有のポイントがあるのですが、そこをギュ!と押してみました。
…..痛くないそうです。
え…..?
足、変わりました…..?!
そう。
Aさんは足指が本当にいつも痛いので、「毎日、お風呂上がりに筋膜リリースして下さいね」と、春頃にやり方を教えていたのです。
出来るだけ、忘れない様に筋膜リリースをやって来ていたAさんの足は、確実に変化が出て来ていたのです。
思えば、5月のシュープレモも、サイズが合う靴ってやっぱり凄いなと思いましたが、履き口ってサイズ関係ないんですよね。
もしかしたら、5月あたりから、筋膜リリースが着実に効果を発揮し始めていたのかも知れません。
その後、色んな靴屋さんを巡りましたが、前回の買物同行とは全く違う1日になりました。
履ける靴の候補が、ポロポロとで始めたのです。
もちろん、細幅さんなので元々の選択肢が少なく、見つかった数は多くはありません。
でも春は全滅だったのに、履ける靴が増えて来たのです。
全く同じモデルの靴が、数ヶ月で痛みが出なくなっていたのは本当に驚きでした。
その人のペースに合わせて、サポートを。
ここで、施術者側が焦ってはいけないなと私も反省しました。
正直、夏の間にウォーキング会に来られなくなった時は、私もかなり焦りました。
貴重な2ヶ月が吹っ飛ぶなぁと。
コレは会期中には大きな改善は望めないかな?と諦めかけたりもしました。
でも、AさんはAさんなりのペースで、しっかりと改善の道を進んでおられたのです。
やはり、各々の心地よいペースが有るので、無理やり急激な変化をコチラが無理強いしては行けないな、と。
ただ、もう暑さもないので秋からはしっかりウォーキングやりましょうね!!とAさんとは話しております。
来年の2月に年間会員の終了を迎えるAさんですが、私の望むゴールではなく、
Aさんの望むゴールにお連れする連れする事ができるように頑張ります。
ただ、ゴールにはAさん自身が課題をこなさなければ辿り着けないので、どこまで目指すかは相談しながらですね。
次回のAさんの進化をお楽しみに!
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