目次
こんにちは。
ヒール選びのパーソナルトレーナーの、松本久美です。
Cinderella Shoes Lab.はぴったりのハイヒールを求める女性のためのフィッティングサロン。
本日も足と靴に関する情報をお届けしていきます!
Cinderella Shoes Membersって何?
今回は、2021年の1月よりスタートした参加し放題の会員制度
「Cinderella Shoes Members」のレポートをお届けします!
こちらの制度は、月額固定費用を支払うと、
- 月間6回の調整会
- 2回の買物同行
- 2回のウォーキングレッスン会
- 1回のマンツーマン施術
が、受けられます。
ちょっと盛りだくさんすぎますねw
もしかすると、来年あたりに内容・価格を変更するかもしれません・・・。
正直、この価格はちょっと安くしすぎなので 汗
このメニューは、ただ単に履き易い靴を手に入れよう、というよりは、もうちょっと深い所に目的があります。
それは、足の状態を見れば体全体の良し悪しが見えてくるので、足から身体全体のケアを行い
最終的な目標は美しく健康な身体と心を手に入れる事。
今回のレポートに登場する会員Mさんは、この「身体を改善する」と言うポイントに共感してお申し込みをくださった方です。
会員にはゴール設定があります。
大きく分けて、靴へのニーズって3つあるのではないでしょうか。
- 身体の土台である靴を整えて、足から身体改善を行いたい。
- 毎日足が痛くて辛いから、痛くない靴が欲しい。
- 色んな靴を履ける様になって、ファッションを楽しみたい。
当サロンは上記のどのニーズをお持ちの方でも満たす事ができますが、ただ、ゴールにたどり着くには順番があります。
1→2→3の順番に、満たされていくのです。
だから、③のファッションニーズの達成には、より時間がかかると言う事ですね。
どうしてこの順番になるのか、お分かりでしょうか?
まず、身体の状態が悪いと、重心の問題や、筋膜の癒着が原因で色んな靴トラブルが出ます。
さらに、③に近づくほど沢山の種類の靴を履きたいと言うニーズになって来ます。
ファッションを楽しみたい人は、スニーカーもパンプスも、ヒールもフラットも、サンダルもブーツも、色んなタイプの靴が履ける様になりたいですよね。
すると、トラブルの種は多く抱えているのに、色んなタイプの靴を履きこなさなくてはなりません。
当たり前ですが難易度は上がっていくのです。
そして、ファッションを楽しみたい人も、身体を整えたい方も、実は通る道は同じ。
①身体が整う
→②まず一足、履ける様になる
→③色んな靴を履ける様になる
こんな風に進んでいくのです。
このニーズのお話で言うと、前回レポートさせて頂いたAさんは、③のニーズを持った方でした。
私も覚え切れないほどの数の靴をお持ちでしたので。
Mさんは元々身体の状態も悪くは無い方。
身体に興味がある方って、当サロンに来られる前から色んな事をされている場合も多いのですが、
Mさんも例外にもれず、整体・鍼・ウォーキングレッスン・ヨガなどをやって来ておられて、日常的に運動習慣もあり。
スタートがかなり良い状態だったので、急スピードで技術取得し、たった半年で「卒業」をされた方です。
前回のレポートを読んで、こんなにも大変なのかと思った方も多いかもしれません 汗
でも、人によってはこんなにサクサク進む方もいらっしゃいます。
それは、あなたが何を望むのかと、どこをゴールに設定するかによって変わってくきます。
今回はMさんのレポートではありますが、前回のレポートのAさんとの比較をする事で
ぴったりの靴を手に入れるまでの道のりがとても明確になるので、
対比形式を交えながら書いていきたいと思います。
スタートとゴールで、道のりは違う。
このスタートとゴール設定で、「道のり」がどの様に変わるあのかを図解↓にしてみました。
まずは一足 | 必要最低限 | ファッション | |
体の状態 良好 | A-1 | A-2 | A-3 |
体の状態 普通 | B-1 | B-2 | ーーーーーー |
体の状態 悪 | C-1 | ーーーーーー | ーーーーーー |
体の状態を表すのが縦軸のABCのランク、お客様の望むゴールが横軸です。
体の状態は「足の計測」時にだいたい解ってきますが、ゴールをどこに設定するのかはお客様自身。
どこを目指すのも自由ですが、そのゴールにたどり着くにはお客様自身の努力が必ず必要となってきます。
右に行けば行くほど沢山の数、種類の靴を履ける様になる必要があり難易度が増すので、
覚悟を持って選んで頂かないと、後で「こんなに大変だなんて…..!!」と言うことになってしまいます。
この表に当てはめると、
MさんのスタートはB-1で、ゴールがA-2、
AさんはスタートはC-1で、ゴールがA-3なのです。
ボックスの移動は「斜めには移動できない」ルールで数えてみると、Mさんのマスの移動回数は2回でゴールに辿り着けます。
でも、Aさんは4回も移動しないと望むゴールに辿り着けません。
難易度が全く違うのが解ると思います。
Mさんは、多少指が圧迫されていたとしても、あまり痛くないんですね。
これは、最近わかってきたことですが、普段から歩くときに足指を周辺の筋肉を使えている人は筋膜の癒着が少なく、圧痛がほとんど起こりません。
一方、歩くときに指が使えていない方は筋膜がガチガチに固って癒着が起こり、指で軽く押しただけでも痛みが出ます。
足が痛いと、歩き方を正しく行う事も出来なくなるので、もっと癒着が進み、どんどん悪化していきます。
対して、痛みがない方は、筋肉をしっかり使って歩くことが出来るので癒着も起こりにくい。
ガラガラと落ちていくマイナススパイラルと、グングン上がるプラススパイラル。
全く逆の反応が起こってしまうのです。
今回のAさんとMさんの事例は、体の状態がものすご〜〜〜く靴の履き心地に、
大きな影響を及ぼすと言うことがハッキリと見えた事例でした。
でも、Mさんの足は謎だらけ。
Mさんは、靴のフィッティングに関するサービスは当サロンが初めてだそう。
2020年の秋頃に初めて「足の計測」に来られました。
それまでは、何を履いても痛かったそうで、と自分なりに考えて色々と対策を打って来られています。
前述の「ウォーキング教室」に通われたきっかけも、「靴が痛い」のは歩き方に問題があるのでは?と考えた結果だそう。
もちろん、歩き方も大いに靴の履き心地には関係がありますが、その前に必要なのが靴のフィッティング。
当サロンで計測してみた所、何と「足囲A」の「こんにゃく足」!!
当時はまだ、こんにゃく足は当サロンでもその後のメニューが受付不可だったので、
すみません。現状、対処法はないです….
と、伝えざるを得ませんでした。
でも、会員の募集をスタートした時に、MさんからLINEがあったのです。
Mさん→「こんにゃく足」ですけど、会員なれませんか?
2020年の年末頃は、こんにゃく足の方は靴の調整が困難なので全てのメニューが受付不可だったのです。
私→調整しても履き心地上がらないし、パンプスは履けないと思いますが…..。
と返信した所、
Mさん→シンデレラシューズでの「足の計測」の後、
自分の足にあった細幅靴を買ったら、パンプス1日履ける様になりました。
は……………..???(;OдO)
え、こんにゃく足なのに??
私も、ちょっと目が点になりましたよ。(←よくなるな)
うーん、ちょっと意味不明。
そして、「靴は履けてるから調整の必要もないし、体改善メインで会員になりたい」と言われて、
あ……..ハイ。それで宜しいのでしたら…….(;OдO)
と、私には理解不能な状態で会員がスタートしたのです….。
コチラ↑、Mさんのインタビュー動画です。
動画の中でもお話しされていますが、「浮き趾」「足裏のタコ」を改善したいと言うのが、会員になる前に伺っていた希望です。
また、靴の履き心地については丸一日履けてはいるものの、
「足裏の指の付け根」が、長時間履くと、ほぼどの靴でも必ず痛くなるそう。
その痛みの場所には、大きくはありませんが、細い筋の様な角質がありました。
私としては、「とっても謎」ではあるものの、人間の身体って本当に不思議で、
元々解っていることの方が少ないのが現状なのです。
だから、首を傾げつつも逆にMさんの身体には、とっても興味しんしんの状態で会員がスタートしました。
難易度はスタートとゴールで全く違う。
Mさんはインタビューでも解る通り、そんなに多くの靴を履きたいと言うタイプではありません。
仕事でも履くパンプスで、痛くなくて、身体の健康を害さない靴が欲しい。
デザインはシンプルであればブランドにはこだわりは無い。
細幅ブランドの方が調整も楽なら、それ以外の靴は別に履けなくて良い。
と言う感じ。
1つ前のブログのAさんと比べると、全然違うんですね。
Aさんも身体改善が目的ではあるのですが、元々は超〜靴好きさん。
ファッション好きな方なので、「履きたい特定の靴」があるんです。
逆にMさんはファッションの為に、何十足も靴を必要としているタイプではありません。
良くも悪くも、靴に「こだわり」が無いのです。
だから、同じゴールを目指している様で、実は中身のニーズは全く違うのがこのお二人。
面白いですね。
因みに私は、Mさんの要素と、Aさんの要素とどっちも強く持っています。
ファッションも好きだから色んなタイプの靴を履きたいし、でも同じくらい身体への興味も強いので身体に悪い靴は絶対履かない。
だから、どちらの方の気持ちも解るし、どちらの方への対応も全く問題ありません。
Mさんの足情報。
- 足長&足囲:左 23.5cm A 右 24.0cm AA
- こんにゃく足:重度
- かかとカーブ:出っぱり少 & くびれ強
- 開張足:中程度
- 土踏まず:ハイアーチ
- 歩き方:指あげ歩き有
- お悩み:浮趾・足裏のタコ
元々、かなりの細足さんに加え、こんにゃく足…..。
結局、こんにゃく足もあってか「現在、履けている」とおっしゃっていた靴のサイズはAAA。
そして、足長の左右差が結構大きいので、セミオーダーシューズで左右別のサイズを選ばれていました。
そこのブランドさんは、だいたいウチの計測よりも1サイズ足囲が小さくなる事が多いので、細い方に合わせるとAAAも納得。
左足は「A」だから、ちょっと細すぎかな?とも思いましたが、特に問題無いのは、恐らくこんにゃく足だから縮んでしまうのでしょう。
普通、こんにゃく足だと履いて数時間後の履き心地に大きな差が出て、どんな靴でも痛くなってしまうのですが、Mさんの場合は問題なし(O_O)
恐らく伸縮のスピードがめちゃくちゃ早いのだと思います。
この伸縮スピードが遅いとこんにゃく足の中でもかなり苦労しますが、スピードが早いとそこまで大きくトラブルは出ません。
数分の内にMAXまで細くなって、その後、さらに縮まないのであればその最細幅で選んでもOK。
この伸縮スピードが遅かったのが、恐らくこんにゃく足モニターのAEさんです。
朝・昼・夜で全く履き心地が違っていたので….。
また、歩き方については「指あげ歩き」がありました。
着地の直前に、グイッと指を強く反らす癖を指します。
(↑当サロン独自のネーミングです。他で言っても通じませんので…。)
コレがあると、同時に「ハイアーチ」も起きやすくなるのです。
この辺りは典型的な特徴が現れていたので、最初は甲の筋肉の柔軟性を出す事からスタートかな?と考えていました。
「怖いお客様」Mさん。
Mさんは、怖いお客さんでしたね。
そんな話題が、インタビューの最後に出てきます。
「怖い」って色んな意味があると思いますが、今回のはどちらかと良い意味。
Mさんはゴリゴリ理系のお仕事をされている方です。
私も学生の時は文系でしたが、気がつけば今の仕事はかなりロジックまみれで、分類するなら理系かなと思います。
Mさんは、私が「調整」や「足の構造」などの説明をする時に、かなり短い時間で理解します。
専門的な解剖学の話や、力学の話などもしますが、一回話すと80〜90%くらいは受け取っちゃう感じ。
その上で、「今の説明からすると、コレって〇〇ですか?」という、
他の人には余り無い、たった今聞いた情報を応用した質問が飛んでくるんです。
コレ、恐らく「教科書を暗記してその通りやっている」だけの技術者だったら、言葉に詰まっているでしょう。
でも、私はこのサロンで提供している技術の全ての開発者。
提供してる事の中に、「〇〇で習ったから」「××に書いてあったから」という理由の物は1つしてありません。
だから、なんとかMさんの鋭い質問にも毎回、回答する事ができていましたが、毎回・毎回、理論と結果が伴う訳ではありません。
その時にMさんはいうのです。
今の説明だとコレって〇〇すれば解消するはずですけど、
解消してないのはどうしてですか?
とても真っ当なご質問!笑
でも、技術者としては顔面パンチ食らってる感じですよね 苦笑
ただウチは、一回の調整で「トラブルが全部、取れますよ〜」って言ってるサロンじゃ無いので。
原因には単一の場合もあるけど、ほとんどの場合は複数です。
複数の場合は、その原因を全部取り除かないとそのトラブルは消えない、と言うのが当サロンの考え方。
〇〇をやっても解消しないのであれば、他にもまだ原因が残っているようですね。
他の原因、探してみましょう!
と言ってましたけどね。
だいたい、別の原因は予想がつくので。
半年での「卒業」には色んな要素が
という訳でMさんは6ヶ月で、会員をストップ。
私が見ていても、もう全く不安はありません。
今後、靴によってそこまで大変な思いは、されないだろうと思っています。
正直、会員さんの中でもズバ抜けて早く技術習得されていったのは、幾つかの条件が重なったらだと思います。
その条件とは?
- 元々、体の状態がさほど悪くなかった
- 運動習慣があり、コチラの出した課題をすぐに実践できた
- 調整の仕組み・構造を理解するのが早かった
- 遠慮なく質問する事で、理解スピードがより早まった
- 靴に執着心が無く「この靴が履きたい」ではなく、「あっている靴を探す」というスタンス
こんな感じだと思います。
最初、Mさんは足の甲〜足首が結構硬かったのでストレッチを課題としてお伝えしていたのですが、
その次の予約の際には甲の硬さを確実に取って来られていました。
コレも凄い事。
普通は、習慣になっていないと毎日着実にこなしていくのは難しいのが当たり前。
運動習慣のない方はストレッチなどを教えても「痛くてできない」→「できないからやらない」という結論に陥りがちです。
ストレッチは基本、最初からお手本と同じ様にできる訳はありません。
できないから、やる訳ですから。
最初は痛くて伸びなくても、毎日・毎日、少しずつ角度や距離が伸びていく、これの積み重ねなのです。
運動経験のない方って「できる様になった自分」のイメージがつかないので、最初の「できない自分」に負けてしまうんですね。
でも、運動習慣のある方って、何度も成功体験してきているので、やり続ければ必ず結果が出ることを知っているからやり続けられるのです。
色んな好条件が重なって、急スピードで卒業できたMさん。
次回は、そのMさんの実際の体改善や、靴の調整についてを書いていきたいと思います。
Written by Kumi Matsumoto
コメント